『魂の光』第二の書 スートラ16(p.160-161)
これから起こる苦痛は避けることができる。
未来の苦は、回避することができる。『インテグラル・ヨーガ』
このサンスクリットの言葉には二つの意味がある。
まず最初に、これから起こる特定の種類の「不幸」(何人かはそう訳している)は、人間のエネルギーを正しく調整することで避けることができるということである。
マインドの姿勢を変えることで、苦痛に満ちた反応はもはや起こりえなくなり、欲求を変性することによってかつての「苦痛」は起こりえなくなる。
第二の意味は、苦痛を生み出す結果を生むような原因を始動させないように現在を生きるということである。
このような二重の推論を下すことによって、ヨギの生活において二重の訓練──無執着を実践しようという固い決意と低位性質のしっかりとした訓練──が行われるようになるであろう。
これにより、次のようなメンタル的な活動が引き起こされる。つまり、古い傾向、切望、欲求にもはや引きつけられることはなく、カルマや結果を後に生み出すような活動に耽ることのないメンタル的な活動が。
p.160
「苦痛は避けることができる」の、二つの意味。
- これから起こる不幸は人間のエネルギーを正しく調整することで避けることができる。
- 苦痛を生み出す結果を生むような原因を始動させないように、現在を生きる。
過去のものを解消できるのは今だけである。
苦痛、悲しみ、惨めさを次々に引き起こすタイプのカルマはその自然な成りゆきに任せなければならない。
p.160
「なぜ自分だけが?」「私が何をしたの?」と人を呪いたくなるような苦痛や不遇も、いつかのカルマを解消していると思えば、もっと前向きに生きていけそう。
自然のなりゆきに身を委ねながら、新たな悪いカルマをつくらないよう、日々ベストを尽くすこと。