『魂の光』第三の書 スートラ39(p.327-330)
上昇する生命(ウダーナ)を支配することによって、水面、茨の道、ぬかるみの上を自由に歩くことができ、昇天の能力が得られる。
ウダーナ気【上向きの生命の気】を支配することによって、水、沼沢、イバラなどの上に浮揚することができる。そして意のままに肉体を離れることができる。『インテグラル・ヨーガ』
全身に神経フォースが行き渡っており、それをヒンズー教ではプラーナと呼んでいる。それは脳を経由してマインドによって統御されている。それは、感覚器官を活動へと促し、人間の外向的な生活を生み出す生命力である。
その分配媒介は神経系であり、神経叢と呼ばれるいくつかの大きな分配センターつまり蓮華を通して行われる。伝統的な医学で知られている神経節は、より生命に満ちた神経叢の反映つまり影である。
人体のプラーナ全体が活力体つまりエーテル体を構成していると考えても、大きく誤ることはない。このエーテル体は完全にエネルギーの流れで形成されており、濃密な肉体の背後にある生き生きとした質料でできた基礎である。
p.327
プラーナが意識の媒体として働く五つの界層。
- アートマ(霊的)界
- ブッディ(直観)界
- メンタル界
- 情緒(アストラル、カーマ)界
- 物質界
人体におけるプラーナの五つの分化。
- プラーナ…鼻から心臓へと広がり、口と発声、心臓と肺に関係。
- サマーナ…ハートから太陽叢へと広がる。食べ物、飲食による肉体の滋養。腹部に関する。
- アパーナ…太陽叢から足の裏までを統御。排泄器官、生殖器官に特に関係。
- ウパーナ…花と頭頂の間に見られる。脳、鼻、目に特に関係。生命の空気の調整。
- ヴィヤーナ…全身に分配されるプラーナ・エネルギーの総和に当てられた用語。
三つの自由
- 水からの解放(アストラル性質)
- 茨の道からの解放(物質界での生活)
- ぬかるみからの解放(カーマ・マナス)
この三つの自由を獲得し、人がもはや水、ぬかるみ、物質界での生活に支配されなくなったとき、「昇天の能力」を得て、意のままに天に昇ることができる。
p.330
「水面、いばらの道、ぬかるみの上」といった言葉も、そのままの物質的な意味ではなく、秘教的に解釈するとここまで深い内容となるんですねー。
ではまた明日。