『魂の光』第二の書 スートラ30(p.192-194)
【方法1 訓戒】
無害であること、すべての存在に対して真実であること、盗まないこと、不節制をしないこと、貪欲にならないこと、これらがヤマつまり五つの訓戒である。
ヤマ〔禁戒〕は、非暴力(アヒンサー)、正直(サティヤ)、不盗(アスティヤ)、禁欲(ブラフマチャーリヤ)、不貪(アパリグラハ)より成る。『インテグラル・ヨーガ』
この五つの訓戒は単純明快であるが、実行に移すならば、他の人々、人間を超えた存在、人間以下の領域との関係は完全なものになる。
無害であれという最初の訓戒は、実際には他のすべての訓戒をまとめたものである。
これらの訓戒は不思議なことにすべてを満たすものであり、三つの性質に当てはまる。
これらの方法すべてを研究する際、エゴの三つの低位表現のいずれかの部分との関係に注目すべきである。
p.193
五つの訓戒
- 無害であること(肉体性質)
- すべての存在に対して真実であること(肉体性質)
- 盗まないこと(肉体性質)
- 不節制をしないこと(アストラル性質)
- 貪欲にならないこと(メンタル性質)
肉体性質
1 無害であること。
これは聖なる顕現のあらゆる形態に関して人間が行う肉体的な行為に当てはまり、とりわけ物質界での活動を通して彼が表現するフォースの性質やエネルギーに関係している。
彼は何も傷つけず、何にも害を与えない。
p.193
2 真実であること。
これは第一に言葉と発声器官の使用に関するものであり、また「心の最も奥深い部分での真実」に関係している。
p.193
3 盗まないこと。
弟子はあらゆる事柄において厳密かつ正確であり、間違いなく自分のものではないものは何も自分のものにはしない。これは広い概念を含み、他人の所有物を実際に物質的に自分のものにするということ以上の意味がある。
p.193
アストラル性質
4 不節制をしないこと。
これは文字通り欲のないことであり、自己ではないものへと向かう外向的な傾向を支配する。それは物質界において異性関係として表現される。
p.194
メンタル性質
5 貪欲にならないこと。
これは文字通りメンタル界における盗みである貪欲の罪に関するものである。貪欲の罪は物質界における非常に多くの罪につながるものであり、非常に強力である。
それはメンタル・フォースに関するものであり、情緒体つまりカーマ(欲求)体だけではなくメンタル体にも根ざしている強力な欲求を表わす包括的な用語である。
p.194
無害であること。無害性、これは他の秘教本でも度々出てくるキーワードですね。
『ホワイトマジック』
誰も傷付けず、何者にも害を与えない。
嘘はつかず、不節制はせず、貪欲ではない。
そういうものに私はなりたい。