お待たせしました!「ドット絵×イニシエート」第2弾は、神智学協会2代目会長、アニー・ベサント(Annie Besant 1847-1933)です。
アニー・ベサント
1847年、イギリス(ロンドン)のアイルランド系中流家庭に生まれたアニーは、福音主義の厳しい宗教教育を受けて育ちました。
1867年に聖職者(フランク・ベサント)と結婚。二人の子供を授かりましたが、結婚生活は幸せとは言えず、やがて夫婦関係は破綻しアニーは夫の元を去ることになります。
アニーは社会主義者でもありました。1880年代のイギリスの労働運動における代表的な人物であり、多くの失業者のために演説をしたり、マッチ工場で働く女性たちにストライキを指導し勝利に導くなど、社会改革のために積極的に活動しました。
神智学協会に入る少し前には、生まれ故郷であるロンドン市の教育委員の選挙に立候補し、「貧困家庭の子どもに高等教育を受けさせること」「飢えた子どもがいないように給食を無料にすること」などの政策をうったえ、トップ当選しています。
協会に入会後もアニーは社会的関心を持ち続けます。彼女にとって、社会主義と神智主義は遠いものではなく、1913年の神智学協会の会議では、宗教、教育、社会、政治の四部門での改革を提案しました。
アニーは、ブラヴァツキー夫人やガンディー(ガンジー)とも直接深い関係があり、神智学協会の方向性を大転換させます。それは若きガンディーに対しても影響を及ぼしたようです。
光線構造と進化の段階
アニー・ベサント
(1847-1933)
進化段階 | 魂 | P | M | A | 肉 |
2.15 | 7 | 1 | 4 | 6 | 7 |
出典:『マイトレーヤの使命〈第1巻〉』光線構造と進化の段階
アニー・ベサントの進化段階は2.15。2〜3段階目の途中にあるイニシエートのようです。
ブラヴァツキー夫人は魂とメンタル体に第1光線(意志と力)がありましたが、アニーはP(パーソナリティ)にひとつだけ第1光線があります。
『マイトレーヤの使命(1)』に、「パーソナリティの光線はその人の全体的な色合いを与え、メンタル体の光線は思考の鋳型または特質を与える」とあります。
PかMか、同じ光線であっても場所によって表れ方は違うようですが、政治的指導者に多い第1光線が、アニーのパーソナリティにあるのは納得です。
参考文献
未来を開く教育者たち
未来を開く教育者たち―シュタイナー・クリシュナムルティ・モンテッソーリ…
神尾学(編著)、岩間宏・今井重孝・金田卓也(著)/コスモス・ライブラリー(2005/10/1)
ガンディー 秘教思想が生んだ聖人
ガンディー:秘教思想が生んだ聖人 (平凡社新書)
杉本良男(著)/平凡社
ドット絵こぼれ話
今回のドット絵は、アニーが38歳の頃の写真を元にして描いています。白黒なのでドレスの色や髪色は想像で、「1890年 イギリス 服装」などのキーワードでググりながら、なんとか仕上げました。