朝のうちに記事をだぁーーーっと書いて、時間を置いてお昼にちょっと手直ししているうちに今日はなんとなくコレジャナイ感(よくある)。
じゃあなに書こうかなあと思って本棚の『アリス・ベイリーを読む』を手にとってパラパラめくってみたら、土方三羊さんの「あとがき」がハッとしてグッときたので紹介させていただきますね。
あとがき
六年前に『アリス・ベイリー入門 ─エソテリシズムとは何か』を書き上げ、その後、AABライブラリーを設立し、その際に呼びかけたスタッフたちと共に、それまでに私家版として配布してきたものやスタッフたちが翻訳していたものを修正し、また新たに翻訳したものを加えて、今日までアリス・ベイリーの著書の翻訳書を十九冊出版してきた。
その結果として、それまでよりも多くの方々がアリス・ベイリーの翻訳書を手にするようになった。決して発行部数は多くなく、AABライブラリーを維持していくのは容易ではないが、毎回新刊書を発行するたびに真っ先に注文してくださる愛読者の方々をはじめ、必要とする方々の手に渡るようになったことをうれしく思っている。
その間、父の死、親族の自殺、母の認知症などの個人的な経験をはじめ、依然として解決を見ないアフリカなどでの飢餓問題、自爆テロに象徴される民族間宗教間の衝突、多発する自殺や殺人など、生と死に関して考えさせられることが多かった。
そのようなこともあって、「生きるということ」についていろいろと思いを巡らせているうちに、アリス・ベイリーの著書で述べられている死生観と人々が抱いている死生観の間に大きな隔たりがあることに気づき、翻訳や家事などの合間をみて、生と死に関して思いついたことをパソコンに打ち込んでいた。そうしている矢先に、アルテの市村さんより「『アリス・ベイリー入門』の続編になるような本を執筆していただけないか」という依頼を受けた。
このような経緯で本書を執筆することになったが、結局は今回も私自身の力不足を思い知らされる結果になった。ジュワル・クール大師の深遠かつ多次元的な教えを、どのような形であれ、まとめたり、的確な解説を加えたりすることは私の力の及ぶところではなく、表面をなぞる程度のことしかできなかった。そのため、あくまでも本書全体をアリス・ベイリーの著書の訳者序文のようなものと考えていただき、アリス・ベイリーの著書を読むきっかけにしていただければ幸いである。
二〇〇七年五月
土方三洋
いかがでしょう。アリス・ベイリーの著書に対しての敬意と謙虚さ、そして愛が伝わってきますね。出版に至る経緯を知ることで、本がより身近に、大切に感じられるのではないでしょうか。
おすすめの本ですが、『アリス・ベイリー入門』と共に残念ながらこちらも絶版のようで、Amazonの中古でも高値がついてるので購入には注意が必要です。
定価は1800円ですが、少し前は10万円とかで売ってる悪質な業者もいたりして、今見たら6千円くらいで数冊売ってました(でも高い)。再版して欲しいですね。