霊的な決断を下し、それに従うのには勇気がいる。時の必要と人類への奉仕へと、あなた方の生活を──毎日、あらゆる関係において──調整するのには勇気がいる。個人的な生活に関する些細なことやありふれた人間関係よりも現在の世界の破局のほうが自分たちにとって重要であると明言するのには勇気がいる。……
アリス・A・ベイリー『トランス・ヒマラヤ密教入門(4)』出典:新時代の弟子道II
繰り返される「勇気がいる」が、なんかの詩みたい。
パラパラと『トランス・ヒマラヤ密教入門』のページをめくっていたら、「勇気」という文字が目に飛び込んできた。秘教的には、どんなことに「勇気」が必要なのか。
そんなわけで、「勇気がいる」項目を箇条書きにしてみました。
勇気がいること
- 霊的な決断を下し、それに従うこと
- 時の必要と人類への奉仕へと、あなた方の生活を(毎日、あらゆる関係において)調整すること
- 個人的な生活に関する些細なことや、ありふれた人間関係よりも現在の世界の破局の方が自分たちにとって重要であると明言すること
- 今日のハイラーキーの活動の特徴である、総力を挙げての努力に参加することを現在まで妨げてきた言い訳を捨てること
- 犠牲を払い、非本質的な活動に時間を費やすのを拒否し、肉体をあらゆる障害から自由であるかのように扱うこと
- 現存する弱さ、長い人生でたまった疲労、あなた方の奉仕を妨げ限定する傾向、世界的な圧迫や劣悪な生活計画からくる不眠、今日の共通の運命である神経過敏と緊張、これらを無視すること
- 人々のために生活に立ち向かい、危急と必要の時にあなた自身の願望を抹消すること
うーむ。わかるような、わからないような…。ただ、「あなた自身の願望を抹消する」とか、かなり厳しいことが書かれているのはわかります。
誰もが「自分の生活」で精一杯です。生きている限り、お金も仕事も健康も家族も人間関係もオールOK!で、なんの悩みもない人などいないでしょう。
しかしそんな中でも、「自分の生活」だけにとらわれず、視野を広げて社会全体を見つめること。世の中が良い方向へ向かうように、バランスを取りながら勇気を持って一人ひとりできる努力することが求められているのだと思います。
参考・引用
トランス・ヒマラヤ密教入門〈第4巻〉真理の実践
アリス・A・ベイリー(著)、アート・ユリアーンス(編)、土方三羊(訳)/アルテ (2011/04)