ベンジャミン・クレーム氏の著書『マイトレーヤの使命』巻末にある、世界のイニシエートのリストをご存知でしょうか。
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そこには、世界各国のイニシエートたちの「光線構造」と「進化段階」のデータが、数字で表されているのです。
イニシエートとは?「光線構造と進化段階」
光線?進化?イニシエート?怪しい言葉が並びますが、秘教の基本的な概念です。
ただ、理解できないものを無理やり信じ込もうとしたり、鵜呑みにする必要は一切ありません。自分の理解を超えているものについては、映画や漫画の世界だと思って「楽しむ」のもアリだと思います。
イニシエートとは、簡単に言うとイニシエーションを受けた「進化した人」のことです。
たとえばその進化の段階が2.4なら、第2イニシエーションを受けた「2段階目のイニシエート」ということになります。
「進化」については、第7回の講座報告「魂とその進化のメカニズム」もご覧ください。
ちなみに現在勉強中の『秘教治療』も、「七つの光線に関する論文」のひとつです。
「七つの光線に関する論文」は他に、『秘教心理学 I』『秘教心理学 II』『秘教占星学』『光線とイニシエーション』があります。
アリス・ベイリーの作品を読み解いていくのに、「光線」と「進化」の学習は避けては通れないものなのです。
エネルギーと光線
光線とは何か、『アリス・ベイリー入門』から引用します。
光線とは何であろうか。光をプリズムに通すと七つの色をもつスペクトルに分解されるように、一つの本質的なエネルギーはその特質によって七つのエネルギーに分けられる。
それらのエネルギーにつけた名前が光線である。それはエネルギーの特質を表わすものである。これらのエネルギーが様々な形態に働きかけ、形態に特有の特質を与え、またそれらに対する反応により形態は様々な性質を呈するようになるのである。
光線は、「ひとつの本質的なエネルギーが特質によって7つに分かれたもの」とあります。
ではその「特質」をざっと見ていきましょう。
7つの光線の特質
様相の光線(第1〜3光線)
- 第1光線…意志と力。
- 第2光線…愛と知恵。
- 第3光線…活動知性。
属性の光線(第4〜7光線)
- 第4光線…葛藤と衝突を通しての調和。芸術。
- 第5光線…具体的知識。科学。
- 第6光線…宗教と献身。
- 第7光線…儀式的秩序。組織。
箇条書きにしたくらいで到底理解できるものではないですが、「あー、こんなふうに光線ごとに特徴があるんだ」とわかってもらえると思います。
では、この光線は誰がどうやって決定するのか。
私たちのパーソナリティ、メンタル体、アストラル体、肉体の光線を決定するのは、私たち自身の魂である。魂は転生する際にその生涯で何を獲得し、何を表現し、どのような奉仕を行うことが必要があるかという判断に基づいてパーソナリティと諸体の光線を決定する。
したがって、私たちの諸光線が何であれ──つまり、好きな光線でなかったとしても──、それはこの生涯において私たちにとって最も必要なものであり、私たちに成長と奉仕の機会を提供してくれていることを忘れないでほしい。
土方三羊『アリス・ベイリー入門』
光線を決定するのは自身の「魂」である。
自分が勉強したいことがあって学校を選ぶように、生涯で何を学ぶべきかを魂自身が決定してこの世に生まれてくるんですね。
そう考えると、順風満帆で何の苦労も摩擦もない人生って、魂にとっては成長を期待できない生涯になるということ。とはいえ、できる限り苦労なく生きたいのが人情ですが……。
世界のイニシエートのリスト
少しだけ、「世界のイニシエートのリスト」を見てみましょう。
たとえば、発明王・エジソン。
進化段階 (1.7)、光線構造は(3-1-1-2-5)。
光線構造の順番は、左から
「魂・パーソナリティ・メンタル体・アストラル体・肉体」の並びとなっています。
つまり、エジソンの光線構造は…
魂=3、パーソナリティ=1、メンタル体=1、アストラル体=2、肉体=5
ですね。
次に、漫画の神様・手塚治虫。
進化段階(1.6)、 光線構造(6-4-4-6-7)。
魂=6、パーソナリティ=4、メンタル体=4、アストラル体=6、肉体=7
見た感じ、エジソンとは光線構造が全然異なるようです。
最後にもう一人だけ。皇帝・ナポレオン!
進化段階(2.2)、光線構造(3-1-1-4-5)。
魂=3、パーソナリティ=1、メンタル体=1、アストラル体=4、肉体=5
んんん?
もう一度、エジソンの光線構造。
おわかり頂けただろうか……。
ナポレオンとエジソンの光線構造がそっくりなんです。違いがあるのはアストラル体だけ。
この二人の光線構造の相似について、神尾学先生の『“智”のフロンティア』にこう書かれています。
エジソンとナポレオン
「イニシエートのリスト」を調べた結果、驚くことに5つの光線のうちアストラル体の光線が違う(2と4)だけで、他の4つは同じだったのです。偶数光線は似た性質を持ちますので、アストラル体も共通性が高いといえます。
(クレーム氏の「世界のイニシエートのリスト」は、彼の師である大師から教えられたものであるとされていますが、この2人の光線構造を調べた結果は、私にとって「リスト」に対する信頼性を高めたもののひとつでした。クレーム氏がこの「リスト」をつくるとき、エジソンとナポレオンに関する情報まで考慮にいれて捏造したとは思えませんので。)
神尾学『“智”のフロンティア』
いや〜面白い。神尾先生がリストへの信頼を高めたもののひとつがエジソンとナポレオンの関係。
こうやって自分が気になる人物を「イニシエートのリスト」から調べてみると、興味深い発見があるかもしれません。
↓最近、ブログタイトルのロゴを変えました。
実は今後のコンテンツの伏線だったりして。