想像を絶する過酷な状況の中で、フランクルは人間だけが授かった自覚という能力を働かせ、人間の本質を支える基本的な原則を発見した。
それは、刺激と反応の間には選択の自由がある、という原則である。
『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』
フランクルとは、オーストリアの医師(精神科医・心理学者)、ヴィクトール・フランクルのことです。
ナチスの強制収容所の中での凄絶な体験を記した、『夜と霧』が有名ですね。
フランクルは、収容所の極限の状況でさえ希望を失いませんでした。誰もが絶望するしかない中で希望を支えたのは、刺激と反応の間にある「選択の自由」の発見だったといいます。
選択の自由とは
選択の自由の中にこそ、人間だけが授かり、人間を人間たらしめる四つの能力(自覚・想像・良心・意志)がある。
- 自覚…自分自身を客観的に見つめる能力。
- 想像…現実を超えた状況を頭に思い描く能力。
- 良心…心の奥底で善悪を区別し、自分の中にある原則と行動が一致しているかを見極める能力。
- 意志…他の影響に縛られることなく、自覚に基づいて行動する能力。
刺激に対して即反応しない習慣
刺激(状況や相手の言動など)に対しての応答の仕方には、大きく2つのタイプに分けることができるでしょう。
1つ目は、深く考えずに、反射的に感情で返してしまうタイプ。2つ目は、自分の原則というフィルターを通し、主体的に行動するタイプ。
秘教的に考えると、前者がアストラル的であり、後者がメンタル的ですね。図説するとこんな感じでしょうか。
カーマってなに?マナスって美味しいの?な人は、「お前はもう死んでいる」死後に通る3つの道をご覧ください。なんとなくわかると思います。
次々と襲いかかるすべての刺激に対して、毎回完全に「選択の自由」を行使するのは難しくても、「そうあろうとする」だけでも今日の生き方が変わってくるはずです。
『7つの習慣』、今後も取り上げていきたいです。今日一日、「自由」に生きるぞー。
参考文献
完訳 7つの習慣 人格主義の回復
スティーブン・R・コヴィー (著)/キングベアー出版 (2013/8/30)